総 説 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と頭痛 鈴木 圭輔1)* 要旨:新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019; COVID-19)の大流行に伴い,その対策や感染 拡大防止に加え我々の社会的状況も激変しつつある.近年 COVID-19 に伴う神経症状は稀ではなく,頭痛は主な 神経症状として注目されつつある.COVID-19 に伴う頭痛の頻度は 21 臨床研究,8 メタアナリシスにより 5.6% ~70.3%に認めた.一方 COVID-19 に罹患していない医療従事者などにおける頭痛は 11.1%~81.0%にみられ た.頭痛の詳細を記載した報告は少なかったが,本稿では COVID-19 と頭痛の関連においてその頻度,特徴や病 態について議論したい. (臨床神経 2020;00:000-000) Key words:新型コロナウイルス感染症,頭痛,神経学的合併症
学術論文の考察
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2020年9月21日月曜日
2020年5月19日火曜日
納豆 および納豆菌中の抗菌成分 ジピコ リン酸
須 見洋行,大 杉忠則
(倉敷芸術科学大学機能物質化学科)
納 豆菌 発酵 に よ るナ ッ トウキナ ー ゼ(1,2)およ び ビ タ
ミンK(メ ナキ ノ ン-7)生産(3)につ いて報 告 して きた.
納豆 中に は これ ら生 理 活性 物質 の ほか,古 くか ら抗 菌
成分 であ るジ ピコ リン酸(2,6ピ リジ ンジカ ルボ ン酸)
の存在 が 報告 され て い る(4).ジ ピコリ ン酸 は溶 連菌,
ビブ リオ な どの ほか,最 近 の社 会問題 に もされた食 中
毒菌O-157に 対 して も強 い抗 菌活性を 示 す(5).ま た納
豆 中の ジ ピコ リン酸 は放 射能 除去 物質 と して も有名 で
あるが(6),そ の分析 例 は限 られて いた(7,8).-----省略
いず れに せ よ,ジ ピコ リン酸 は,幅 広 い抗 菌 ス ペ クトラムを示し, また放 射能 除去物 質(6)あ るい は最近 は
制 癌 物質(14)と して も注目 されて い る物 質 で あ る.今
回得 られた値 を基 にす る と,わ れ われが口に す る納 豆
量(全 国納豆協 同組 合連 合会 の統計 で は,日 本 人 の平
均3~20g/日 消費 す る)(15)か ら計 算 して,日 常相 当量
(0.6~4mg)の ジ ピコ リン酸 を摂 取 して いるわ け で,
その生理的,薬 理 的影響 も無視 で きな い もの と思 われ
た.
2020年5月11日月曜日
新規技術により作成した二酸化チタン(TiO2)不織布の光触媒反応によるウイルス不活性化効果についての検討
国立感染症研究所バイオセーフティ管理室 高木弘隆 杉山和良
要 旨
我々は新規技術による二酸化チタン(TiO2)不織布を用い,この光触媒効果によるネコカリシウイルス F9
株(FCV-F9 株),ヒトアデノウイルス GB 株(HAdv3-GB 株),インフルエンザ(Influenza A 及び B,以
下 Inf-A 及び Inf-B)ウイルスの不活性化効果および吸着効果を検討した.
各ウイルス液 10μL を 1cm2
の TiO2不織布に滴下・乾燥後に最大波長 356nm の紫外線を照射したところ,
FCV-F9 株及び HAdv3-GB 株は 30 分間で 3.5 log10TCID50以上の感染価減少が認められた.Inf-A ウイルス及
び Inf-B ウイルスでは紫外線照射以前より感染価が著しく減少し,TiO2不織布へ直接吸着することが示唆さ
れた.そこで TiO2不織布への各ウイルスの吸着効果を各ウイルス液の滴下のみで検討した.FCV-F9 株及び
HAdv3-GB 株では吸着性は認められなかったが,Inf-A 及び Inf-B ウイルスではコントロールと比較して,5
分後に 2 log10TCID50,30 分後で 3 log10TCID50の感染価減少が認められ,その吸着性が示唆された.Inf A 及
び B ウイルス数株による TiO2不織布への経時的吸着効果は,早いもので 5 分,概ね 30 分で 3 log10から 4 logTCID50以上の吸着性が示唆された.新技術により TiO2を高密度・平滑,安定な状態で不織布にコーティングした.これにより 3 種のウイルスに対する不活性化効果とインフルエンザウイルスに対する強力な吸着効果が示唆され,今後この素材によるウイルス感染制御の可能性が期待される.
2020年5月9日土曜日
LB81 乳酸菌を使用したヨーグルトの皮膚機能改善効果に関する検証
伊澤佳久平1*,野間 晃幸1
,山本 昌志1
,木村 勝紀1
伊藤 裕之1
,竹友 直生1
,沼野香世子2
,川島 眞3
1*明治乳業(株)研究本部,
2
有楽町皮膚科,
3
東京女子医大皮膚科学
要 旨 慢性的便秘で乾燥皮膚を有する 20歳~ 39歳までの女性 56名を 2群に分け,LB81乳酸菌(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus 2038株ならびにStreptococcus thermophilus 1131株)を使用したヨーグルトあるいはこれに
コラーゲンペプチド(CP)ならびにセラミド(CE)を配合したヨーグルトをそれぞれ120 mlずつ1日2回,4週間摂取さ
せた.摂取前後の比較で,両群ともに皮膚の弾力性,乾燥および鱗屑の程度が改善された.CP・CE含有ヨーグルト摂取
群ではキメ密度が有意に改善された.肌状態に関するアンケート調査(19項目)では,両群とも多くの項目で改善がみら
れた.両群ともに便秘の症状が有意に改善されたことから,本結果にヨーグルトの整腸作用が関与している可能性が考え
られた.
考 察
本報告は,これまで伝承的であったヨーグルトの美容
効果を科学的に検証したものである.
LB81乳酸菌を使用したヨーグルトの整腸作用に関し
てはこれまでにいくつかの報告がある.本乳酸菌を用い
て調製したヨーグルト130 gを9名の高齢者が1日2回,
2週間摂取した際に,糞便臭気の改善が認められ,ビフ
ィズス菌数が有意に増加した.糞便中のアンモニアは有
意に低下し,その他のp-クレゾール,インドール,スカ
トール等の腐敗産物量も低下傾向を示した.さらに,ヨ
ーグルトの摂取により糞便pHの低下が認められた(4).
また,便秘気味(排便回数が週4回以下)の女子大生36
名が,本乳酸菌を用いて調製したヨーグルト100 gを1
日1回,2週間摂取した結果,ヨーグルト摂取中は,摂
取前と摂取終了2週間後に比較して,有意な排便回数の
増加が認められた(6).
本ヒト評価試験では,上記のLB81乳酸菌を使用して
調製したヨーグルトを試験食とした.また,コラーゲン
ペプチドならびにセラミドを添加した同様のヨーグルト
も併せて供試した.両者とも美容食品素材としてよく知 られているものであるが,経口摂取により皮膚の水分保
持能の向上等が報告されている(3, 5).
本試験において,両群とも便秘が有意に改善されてい
たことから,皮膚機能改善作用にはヨーグルトの整腸作
用が関与している可能性が考えられた.Araらは,健康
な女性における便秘(1週間当たりの排便日数)と肌荒
れ(皮疹,紅斑,落屑の程度を指標)との因果関係に関
する調査を行っており,毎日排便が有る群に比べ,1週
間に4日以下しか排便がない群においては有意に 瘡が
増加していることを明らかにしている(1).詳細なメ
カニズムは明らかではないが,腸内環境が悪化すると腸
内細菌の産生する腐敗産物等の腸内有害物質の産生が増
加し,これが皮膚機能を悪化させる一因となっているこ
とが推察される.したがって,ヨーグルトを摂取するこ
とで腸内フローラのバランスを改善することは,皮膚機
能を改善するための有効な手段の一つとなりうると考え
られる.また,CP・CE含有ヨーグルト群においては,
一部の検査項目においてヨーグルト群より良好な改善効
果が得られており,これらの成分の添加は皮膚機能改善
効果の向上につながると考えられた.
今回の試験においては,ヨーグルト全体としての皮膚
機能改善効果の検証を行った.ヨーグルトの整腸作用お
よび皮膚機能改善作用の関与成分は,乳酸菌,乳酸菌の
代謝産物,乳成分など複数考えられることから,今後は,
プラセボ群を含めた群間比較試験等により,各成分の寄
与率の検証を行うとともに,皮膚機能改善作用の実際的
なメカニズムについても検討を加える予定である.
2020年5月6日水曜日
植 物 性 乳 酸 菌 世 界 と そ の 秘 め る可 能 性
岡田早苗
東京農業大学応用生物科学部菌株保存室
〒156-8502 東 京 都 世 田谷 区桜 丘1-1-1
1.は じめ に
乳酸菌 は ヨー グル トな ど発酵乳 に関わ る微生物 と して
あま りに も有名 である。 またそれ ら発酵乳 に関わ る乳酸
菌 は人 々の健康維持 あるいは長寿 に効果 がある と して,
多 くの人 々に親 しまれ ている。 これ らの ことがあ まりに
も有名で あることか ら,乳 酸菌 は ミルクの発酵 にだけに
関わ って いると考 えて い る方 が多 いよ うだ。 「乳 酸菌 」
の3つ の漢字の中に ミル クを意味す る 「乳」 が あるか ら
なおさ らであ る。 しか し乳酸菌 は ミル クばか りで な く植
物質 も発 酵す る。植物 質が原料 とな った ほとん どの発酵
食品 に乳酸菌 が関わ ってお り,そ れ ら発酵 食品の味や香
り形成 に何 らかの役割 を担 っている。 同時 に蓄積 す る乳
酸 は発酵食晶 の保存性 向上 に大 きく貢献 している.こ の
よ うな発酵食品 の例 と して,我 が国 において は日本酒,
味噌,醤 油,各 地名産 の漬物類 などが あ り,海 外 に目を
向 けると,キ ムチ(韓 国),パ ン,サ ワーブレッ ド,ウ ィ
スキ ー,ワ イン,一 部 の ビール(ラ ン ビック/ベ ルギー)
な どがあ る◎発酵 食品ばか りでな く,様 々な天 然物 に も
乳酸菌 は生息 してい る。 すなわち,果 実表面,花 蜜,植
物体 か らの浸 出液,そ して葉 や茎 の表面 な ど,発 酵 とい
う過程 がな くとも乳酸菌 は認 め られる。 当然 それ らが
地面 に落 ち堆積 したと ころは乳酸菌 に とって格好 の生息
場所で ある。堆肥や サイ レー ジは草が堆積 し,発 酵 した
もので ある。 また反鍔動物 の第一 胃(ル ーメ ン)は 草 の
発酵 タ ンクといわれ るよ うに乳酸菌 もた くさん棲み着 い
てい る。 草食獣 の腸 管内や糞中 にも乳酸菌は認め られる。
このよ うに植物質 があ るところほとん ど全 てに乳酸 菌 の
存在 が認 め られる。
そ こで乳酸菌 の世界 を,ミ ル ク発酵 に関 わる 「動 物性
乳酸菌」 と植物質 の発酵 に関 わる 「植物性乳酸菌」 とにあえてわ けてみた◎ 「植物性乳 酸菌」の語を著者が論文 圭)に初めて用いてか ら約15年 になるが,時 間 の経過 と共 に
植物性乳酸菌 の世 界に は計 り知れ ない大 きな可能性 が秘
め られてい るのではないか と感 じ始めてい る◎著者 の思
いこみ も多 々あると思 うが,植 物性 乳酸菌 に考え られ る
可 能性 を記す る ことに し,ま たその真価を考えて---省略---
2020年5月5日火曜日
小学生のヨーグルト・乳酸菌飲料摂取とアレルギー感作・ アレルギー疾患との関係
1)千葉大学大学院医学研究院環境医学講座公衆衛生学
2)同 小児病態学
3)同 耳鼻咽喉科学
鈴木 洋一1) 真下 陽一1) 井上 寛規1) 船水真紀子1)
羽田 明1) 下条 直樹2) 河野 陽一2) 岡本 美孝3)
【背景】プロバイオティクスのアレルギー疾患予防効果の可能性が期待されている.ヨーグルト・乳酸菌飲料を摂取している小児ではアレルギー感作やアレルギー疾患発症が少ないという報告があるものの,評価はいまだ確立していない.
【方法】都市部の小学生 472 名を対象に,ヨーグルト・乳酸菌飲料の摂取の有無と摂取量,納豆の摂取状況,アレルギー疾患の有無についてアンケートによる調査を行った.血清の総 IgE と 6 種の特異 IgE を測定した.
【結果】対象者をヨーグルトや乳酸菌飲料の 1 週間あたりの摂取量で 4 群に分け, 摂取量と IgE 値,アレルギー疾患有病率との相関を見ると,ダニ特異 IgE 値とカモガヤ特異 IgE の陽性率は多量摂取群で高い傾向があった.背景因子で補正したオッヅ比(OR)とその 95% 信頼区間(CI)はダニで2.20,1.11―4.40,カモガヤで 2.14,1.07―4.30 であった.卵白特異 IgE 値陽性率は少量(OR:5.08;CI:1.68―15.37),中等量(OR:6.45;CI:2.21―18.89),多量摂取群(OR:3.50;CI:1.15―10.63)のいずれも非摂取群に比べ有意に高かった.喘息の罹患率は中等量摂取群が無摂取群より低かった(OR:0.21;CI:0.05―0.83).他のアレルギー疾患の罹患率へのヨーグルト・乳酸菌飲料摂取量の影響は認められなかった.以上の結果は,ヨーグルト・乳酸菌飲料の摂取が単純にアレルギー感作とアレルギー疾患発症を予防するという仮説を積極的に支持するものではなかった.納豆の摂取は,アスペルギルス特異 IgE との相関を示したが,アレルギー疾患との相関は無かった.
【結論】ヨーグルト・乳酸菌飲料の摂取量は,特異 IgE 産生と喘息の発症との相関を示した.しかし,摂取量を増やせばアレルギー感作とアレルギー疾患発症を予防する効果が大きくなるという単純な関係ではないことが示唆された.
2020年5月4日月曜日
ヨーグルト・乳酸菌飲料摂取によるアレルギーの発症抑制
―疫学調査から―
1)日本赤十字和歌山医療センター耳鼻咽喉科
2)森永乳業株式会社食品総合研究所
3)独立行政法人国立病院機構和歌山病院小児科
榎本雅夫1) 清水(肖)金忠2) 島津伸一郎3)
【背景】最近,乳酸菌の抗アレルギー作用への興味が高まりつつある.しかし,日々のヨーグルトや乳酸菌飲料の摂取によるアレルギーの発症の抑制についての報告はほとんどない.
【方法】和歌山県下の中学 1 年生を対象に,ヨーグルトや乳酸菌飲料,納豆の摂食習慣と血清総 IgE 値,特異的 IgE 抗体量,各種アレルギー疾患の有無について調査を実施し,得られた 134 人の回答について解析を行った.
【結果】ヨーグルトや乳酸菌飲料の摂取歴のあるものでは,血清総 IgE 値が有意に低値で,アレルギー疾患の有病率も有意に少なかった.しかし,納豆の摂取の有無では,これらの関係は認められなかった.
【結論】アレルギー疾患の発症に乳酸菌などの腸内細菌が深く関与していることを裏付ける疫学調査の興味ある結果であった.今後,症例を増やして検討する価値のある治験であろうと考えている.
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1)日本赤十字和歌山医療センター耳鼻咽喉科
2)森永乳業株式会社食品総合研究所
3)独立行政法人国立病院機構和歌山病院小児科
榎本雅夫1) 清水(肖)金忠2) 島津伸一郎3)
【背景】最近,乳酸菌の抗アレルギー作用への興味が高まりつつある.しかし,日々のヨーグルトや乳酸菌飲料の摂取によるアレルギーの発症の抑制についての報告はほとんどない.
【方法】和歌山県下の中学 1 年生を対象に,ヨーグルトや乳酸菌飲料,納豆の摂食習慣と血清総 IgE 値,特異的 IgE 抗体量,各種アレルギー疾患の有無について調査を実施し,得られた 134 人の回答について解析を行った.
【結果】ヨーグルトや乳酸菌飲料の摂取歴のあるものでは,血清総 IgE 値が有意に低値で,アレルギー疾患の有病率も有意に少なかった.しかし,納豆の摂取の有無では,これらの関係は認められなかった.
【結論】アレルギー疾患の発症に乳酸菌などの腸内細菌が深く関与していることを裏付ける疫学調査の興味ある結果であった.今後,症例を増やして検討する価値のある治験であろうと考えている.
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