2020年4月29日水曜日

高濃度プラズマクラスターイオンのアンモニア濃度および浮遊菌に対する低減効果

才田祐人1) 髙島一昭1)☆ 山根 剛1) 西川和男2) 西尾達也2) 山根義久1)

1)公益財団法人 動物臨床医学研究所(鳥取県倉吉市八屋214-10 〒682-0025)
2)シャープ株式会社(大阪府八尾市北亀井町3-1-72 〒581-8585)

要約:プラズマクラスターイオン®(PCI)は,種々の細菌およびウイルスに対して有効性が認められている。しかしながら,臭気および動物飼育環境中の細菌に対する有効性に関しては不明であるため,実験ボックス内においてアンモニア付着臭に対するPCIの効果を検証し,さらにビーグル犬を用いて動物飼育環境におけるPCIのアンモニアおよび細菌に対する有効性を検討した。その結果,実験ボックス内においてPCI 25,000個/cm3ではPCI発生後から45分で発生前と比較して有意にアンモニア濃度の抑制を示した(p<0.01)。また,動物飼育環境におけるアンモニア濃度は,PCI発生後2週で発生前の50%以下に軽減され,その後も時間経過とともに減少がみられた。さらに,浮遊菌のコロニー数は,PCI発生後に軽減し,停止後には増加するという変化を示した。以上より,PCIは動物飼育環境中を衛生的に保つ上で有用であることが示唆された。

考 察

動物を飼育する上で,浮遊菌による室内の汚染,動物
からの体臭および排泄物による臭気が問題点としてあげ
られる。細菌が人に及ぼす影響として,その病原性以外
に生体の皮脂を酸化することで臭気を発することが知ら
れている[7]。一方,揮発性物質であるアンモニアは,悪
臭の原因として筆頭にあげられることから,PCIによる
浮遊菌およびアンモニアの抑制は臭気の軽減という点に
おいて重要であると思われた。
実験ボックスにおいてアンモニアの付着臭が抑制され
た機序として,PCIにより大気中の水分子からOHラジ
カルが生成し,さらにOHラジカルがアンモニアを窒素
と水に分解することが知られている※[8]。
※) 2NH3+6・OH → N2+6H2O
PCI発生後から45分の時点では,各群間において実
験ボックス内のアンモニア濃度に有意差はみられなかっ
た。しかしながら,90分ではアンモニア濃度はI群が1.6
±0.22 ppm,またII群が1.2±0.41 ppmを示し,自然放
置であったIV群と比較して有意なアンモニア濃度の抑制
が示された。さらに,II群では90分において送風のみで
あったIII群に対しても有意なアンモニア濃度の抑制を示
したことより,PCI 25000個/cm3では,7000個/cm3と比
較してより強く環境中のアンモニア濃度を軽減させるこ
---以下省略

論文はここ

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